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初心者でもわかるポケモンのダメージ計算の仕組み

最終更新日: 2026-07-06

「この技、相手を倒せるの?倒せないの?」——ポケモン対戦でいちばん知りたいのがコレ。 じつはダメージは決まった式で計算されていて、しくみが分かると数字がぐっと読めるようになります。 この記事では、むずかしい数式を図とステップにほぐして、初心者でも分かるように説明します。

💡この記事のゴール

ダメージは「土台の数字を作って → いろいろ倍率をかける」だけ。この流れが分かればOKです。

まずは全体像をつかもう

細かい式に入る前に、大きな流れを見ておきましょう。ダメージは、まず3つの材料から「基本ダメージ」を作り、 そこに倍率を順番にかけていく——たったこれだけです。

ダメージが決まるまでの流れ

攻撃

こうげき(A) / とくこう(C)

防御

ぼうぎょ(B) / とくぼう(D)

技威力

使う技の威力

① 基本ダメージ

3つの材料から土台の数字を計算

× タイプ一致
× タイプ相性
× 天候 / 急所 / 持ち物 など
× 乱数(85〜100%)

② 最終ダメージ

これが相手のHPから引かれる

ポケモンの実数値を出す

ダメージ計算に入れる攻撃・防御・HPの数字は、ポケモンの種族値に、育て方(個体値・努力値・性格)とレベルを合わせた実数値(=ステータス画面の数字)です。まずはこの記事の主役2匹の種族値から、実数値を出しておきます。

ポケモン(種族値)HPこうげき(A)ぼうぎょ(B)とくこう(C)とくぼう(D)すばやさ(S)
リザードンほのお/ひこう78847810985100
フシギバナくさ/どく80828310010080
赤い数字が、この記事の例で使うステータス(リザードンのとくこう/フシギバナのとくぼう)。種族値はポケモン固有の基礎値で、ここに個体値・努力値・性格・レベルを足して実数値になります。

Cリザードンの とくこう(→ 実数値 177)

種族値109・個体値31・努力値252・ひかえめ(上げ性格)・Lv50 の場合。

1

種族値を2倍して、個体値と 努力値÷4 を足す

2×109 + 31 + 【252÷4】 = 312

2

レベルをかけて100で割る(切り捨て)

【 312 × 50 ÷ 100 】 = 156

3

5 を足す

156 + 5 = 161

4

性格補正(ひかえめ=×1.1)をかけて切り捨て

【 161 × 1.1 】 = 177(とくこう実数値)

Dフシギバナの とくぼう(→ 実数値 120)

種族値100・個体値31・努力値0(無振り)・無補正・Lv50 の場合。

1

種族値を2倍して、個体値と 努力値÷4 を足す

2×100 + 31 + 【0÷4】 = 231

2

レベルをかけて100で割る(切り捨て)

【 231 × 50 ÷ 100 】 = 115

3

5 を足す

115 + 5 = 120

4

性格補正(無補正=×1.0)

120 × 1.0 = 120(とくぼう実数値)

HPフシギバナの HP(→ 実数値 155・式がちがう)

1

種族値を2倍して、個体値と 努力値÷4 を足す

2×80 + 31 + 【0÷4】 = 191

2

レベルをかけて100で割る(切り捨て)

【 191 × 50 ÷ 100 】 = 95

3

レベルと10を足す

95 + 50 + 10 = 155(HP実数値)

個体値=0〜31(ふつう31)/ 努力値=0〜252(1つのステータスに振れる上限)/ 性格補正=上がる×1.1・下がる×0.9・無補正×1.0。 耐久に努力値を振ると、防御やHPの実数値が上がります。

基本ダメージ(土台の数字)

実数値が出たら、補正のかかっていない「基本ダメージ」を計算します。使う材料は攻撃防御技威力の3つだけ。 やることは上から順に4ステップで、前の答えを次でそのまま使います。 例は リザードン「だいもんじ」(威力110・特殊技)フシギバナ に撃つ場面。①で出したとくこう177 ÷ とくぼう120 を使います。

1

レベルの部分を出す

【 2 × レベル ÷ 5 】 + 2

例)【 2 × 50 ÷ 5 】 + 2 = 22

2

前の答えに 威力・攻撃・防御 をかける(だいもんじは特殊技→とくこう(C)・とくぼう(D))

前の答え × 技威力 × 攻撃 ÷ 防御

例)22 × 110 × 177 ÷ 120 = 3569.5 → 3569

3

50 で割って切り捨て

前の答え ÷ 50

例)3569 ÷ 50 = 71.38 → 71

4

最後に 2 を足す

前の答え + 2

例)71 + 2 = 73(基本ダメージ)

式の攻撃防御実数値使う技が物理か特殊かで、入れるステータスが入れ替わります。

💡物理技と特殊技で、使うステータスがちがう

物理技のとき

自分のこうげき(A) ÷ 相手のぼうぎょ(B)

特殊技のとき

自分のとくこう(C) ÷ 相手のとくぼう(D)

※ H=HP / A=こうげき / B=ぼうぎょ / C=とくこう / D=とくぼう / S=すばやさ の略号です。

「こうげき」と「とくこう」はどう違うの? ——技ごとに「物理技/特殊技」が決まっていて、それに応じて使うステータスが変わります。 自分で選ぶのではなく、技の側で固定です。

物理技(こうげきを使う)

じしん/インファイト/しんそく/アイアンヘッド など。殴る・体当たり系が多い。

特殊技(とくこうを使う)

だいもんじ/10まんボルト/れいとうビーム/ハイドロポンプ など。炎・電気・ビーム系が多い。

※ 見た目の傾向であって絶対ではありません。技の分類は、ゲーム内の技説明やダメ計ツールで確認できます。

ポイントは 防御は「相手」の数字だということ。同じ相手でも防御に努力値を振っているか(=耐久型か)で数字が大きく変わり、ダメージもガラッと変わります。 相手の実数値が分からないときは、ダメ計では「HP・防御に振っている想定」で入れて見積もります。

📘「【 】」って何?

これは「小数点以下を切り捨てる」という意味の記号です。たとえば 【88.9】 = 88。 ポケモンのダメージ計算では、あちこちで小数を切り捨てながら進みます。

💡レベル50なら、もっとカンタン

対戦のほとんどはレベル50。すると先頭の 【2 × 50 ÷ 5】 + 2 がいつも 22 になるので、覚えるのはこの短い式だけでOK。
基本ダメージ = 【 【 22 × 技威力 × 攻撃 ÷ 防御 ÷ 50 】 + 2 】

倍率をかけていく

基本ダメージが出たら、そこに次のような倍率をかけていきます(よく効いてくる順に紹介)。 どれも技や状況で決まるもので、各段階で切り捨てが入るため、かける順番で 1〜2 だけズレることもあります。

1タイプ一致(STAB)×1.5

自分と同じタイプの技を使うと威力アップ。炎ポケが炎技、水ポケが水技を撃つ、みたいなとき。ほとんどの攻撃で効いてくる、いちばん基本の倍率です。特性「てきおうりょく」持ちなら ×2 になります。

同じタイプの技×1.5てきおうりょく×2
2タイプ相性×0.25〜×4

技のタイプと相手のタイプの相性。効果ばつぐん=×2、いまひとつ=×0.5、効果がない=×0。相手が2タイプ持ちだと掛け算になり、×4(ばつぐん×ばつぐん)や ×0.25(いまひとつ×いまひとつ)も起こります。

補正のなかでいちばん幅が大きいのがコレ(×4 と ×0.25 では16倍の差!)。

×0.25

とても効きにくい

×0.5

効きにくい

×1

ふつう

×2

効果ばつぐん

×4

ばつぐん×2

3天候×1.5 / ×0.5

場の天気で炎・水技の威力が変化。天気を出す特性や技とセットでよく使われます。

晴れ・炎×1.5晴れ・水×0.5雨・水×1.5雨・炎×0.5
4持ち物・特性×1.3 など

持ち物でダメージが上がります。「もうか」(HPが減ると炎技強化)のような特性でも変わります。

いのちのたま×1.3こだわりハチマキ/メガネ×1.5
5やけど×0.5

攻撃する側が「やけど」状態だと、物理技のダメージが半分に。特殊技には影響しません(やけどは物理アタッカーにだけ刺さる、というわけ)。

物理技×0.5
6急所×1.5

一定確率で「急所に当たった!」が発生し、ダメージ 1.5倍。しかも相手が防御を上げていても、その上昇分を無視して通せます。

急所×1.5
7複数対象×0.75

ダブルバトルで、2匹以上に同時に当たる技(じしん・なみのり・ほうでん など)は、1匹あたりのダメージが下がります。シングルバトルでは関係ありません。

複数体に当たる技×0.75

最後は「乱数」でブレる

じつは同じ攻撃でも、当たるたびにダメージが少しブレます。これは最後に 85%〜100% の16段階(85, 86, …, 100%)のどれかがランダムにかかるから。 ダメ計でよく聞く「乱数◯発」は、この16通りのうち何通りで相手を倒せるかを表しています。

この記事の例(リザードン → フシギバナ)で見てみましょう。②の基本ダメージ 73 に、 ③のタイプ一致(×1.5)・相性(×2)をかけると 73 → 109 → 218。 この 218 に16通りの乱数がかかると(小数は切り捨て):

乱数計算ダメージ
85%218 × 0.85185
86%218 × 0.86187
87%218 × 0.87189
88%218 × 0.88191
89%218 × 0.89194
90%218 × 0.90196
91%218 × 0.91198
92%218 × 0.92200
乱数計算ダメージ
93%218 × 0.93202
94%218 × 0.94204
95%218 × 0.95207
96%218 × 0.96209
97%218 × 0.97211
98%218 × 0.98213
99%218 × 0.99215
100%218 × 1.00218

いちばん低い 85% で 185、いちばん高い 100% で 218。この幅の中でブレます。

💡確定◯発

16通りすべてで倒せる状態。運に関係なく必ず倒せます。

📘乱数◯発

16通りの一部でだけ倒せる状態。「乱数1発(56.3%)」なら16通り中9通りで落ちる、という意味。

計算結果:このダメージで倒せる?

これで完成です。リザードン「だいもんじ」フシギバナに与える最終ダメージは、次のとおり。

最終ダメージ(だいもんじ → フシギバナ)

185 〜 218

基本73 → 一致 ×1.5 → 相性 ×2 → 乱数 85〜100%

あとは相手のHPと比べるだけ。まずはフシギバナ本来のHP(無振り)155 の場合。

相手のHP 155
倒せる倒せない← 左が最低乱数(85%) / 右が最高乱数(100%) →
16通りすべてで相手を倒せる → 確定1発
相手のHP 155ダメージ 185218(HPの 119141%)
必ず残るHP乱数しだい必ず削れる

最低乱数(185)でも HP155 を削りきるので、どの乱数でも倒せる=確定1発

同じ 185〜218 でも、相手が HP200 の耐久型だと結果が変わります。

相手のHP 200
倒せる倒せない← 左が最低乱数(85%) / 右が最高乱数(100%) →
16通りのうち 9通り で相手を倒せる → 乱数1発(56.3%)
相手のHP 200ダメージ 185218(HPの 93109%)
必ず残るHP乱数しだい必ず削れる

最高乱数(218)なら削りきって倒せるが、最低乱数(185)だと 15 残る。倒せるかは乱数しだい=乱数1発

💡相手の耐久しだいで、確定にも乱数にもなる

HP155なら全通り届いて確定1発、HP200だと9通りで乱数1発(56.3%)相手の耐久(HP・防御の努力値)しだいで結果はガラッと変わる——だからダメ計では、相手の振り方を想定して数字を入れることが大事なんです。

実戦で速くするコツ

対戦中に毎回この式を暗算するのは無理があります。大事なのは「一致 × 相性 で、相手のHPのだいたい何割を持っていけるか」を、パッと見積もる感覚です。 式の意味を一度理解したら、あとはダメ計クイズで数をこなすのがいちばんの近道。計算しなくても「落ちる/落ちない」が見えてくるようになります。

⚠️細かい数値のズレについて

端数処理の細かい仕様(0.5ちょうどの扱いなど)で、ダメ計ツールと1〜2だけ数値が違うことがあります。 まずは考え方の理解を優先し、正確な数値は計算ツールで確認してください。

読んだら、あとは反復あるのみ。

クイズで手を動かすと、感覚として定着します。

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